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2020-05-03

ブルース・スプリングスティーン/ THE PROMISE (2010年)

フォード・ギャラクシー500XL コンパーチブル(第3世代 1965年型)

1977年。ソルトレークシティーを出発してネバダ州へ向かうルート80を走るブルース・スプリングスティーン。この旅の途中にエルビス・プレスリーの死の知らせを受ける。2年前にリリースしたサードアルバム「明日への暴走 / BORN TO RUN」でスターダムに上り詰めた彼は、より大きな世界を求めてすべてをリセットして旅に出た。彼を縛るものからの自由を得るための旅だ。それまでのプロディーサーとの契約のトラブルで、彼は3年間アルバムを発表できなくなった。契約に対する無知が原因だった。最終的に彼は裁判に負け、膨大な違約金を払うことであたらしいプロデューサーを選ぶ権利を得ることになる。

こうして3年のブランクを経て、ジョン・ランドーを新たなプロデューサーとしてリリースした「闇に吠える街 Darkness of the Edge of Town」は大成功を収めるが、このアルバム「The Promise」は作品のために録音したものの選に漏れた22曲を収めたロスト・セッション集だ。アルバム発表から32年を経た2010年にCD2枚組で発売。この当時の彼の創作エネルギーはあまりにも膨大で驚く。この中には1978年にパティー・スミスに提供して大ヒットとなった「Because the night」の原曲も含まれている。

彼が旅の初めにソルトレークシティーで手に入れたクルマが1965年型フォード・ギャラクシー500XL。写真を見るとわかるが、とにかく大きい。アメリカ車最大のフルサイズのクルマだ。エンジンはV8、7000cc。タテ目2灯の堂々たるフロントフェイスが印象的だ。旅のあいだ彼はこのクルマの中に寝泊まりしたという。

印象的なモノクロームの写真は、世界中を旅する写真家エリック・メオラが撮影。この旅には彼とブルース・スプリングスティーンの盟友、ギターのスティーブ・ヴァン・ザントも同行したという。2枚組の豪華なアルバムにはメオラの作品が数多く掲載されている。そこには若き日の、何かを訴えるかのような真摯な表情のブルース・スプリングスティーンが写しこまれている。

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