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2019-11-08

クレイジー・ケン・バンド「Soul Punch」(2005年)

フォード・マスタング GT

7曲目の「37°C」。ヒル・ファーマシーは横浜元町のヒル薬局、ユニオンは京急ストアもとまちユニオン元町店。歌詞がいちいちひっかかる。それが良い。アルバムの中では異色のこの曲が一番好きだ。クレイジーケンバンド、横山剣、実に才能あふれるタレントだ。

大ヒットした「タイガー&ドラゴン」が収録されている2005年の7枚目のアルバム「ソウル・パンチ」。全21曲DVD付きのサービス精神あふれる豪華作品。アルバムジャケットのクルマはフォード・マスタングGT。これほどCar & Musicが深くからまるアーティストは他にはない。横山剣とクルマは切ってもきれない。彼は実に多数の雑誌の連載や本を出版している。

16曲目の「横山自動車」は衝撃的だ。アメリカ人になりきってクルマを値切るストーリー。V.F.Wのメカニック、ジャッキー黄も登場する(V.F.W=海外退役軍人)64年のインパラ、72年のリビエラ、58年のベルエア、65年のマスタング。イーネッ!この他にもアルバム全体にYナンバーの510や5マイルバンパーのダットサン、シボレーエルカミーノ、あるいは相模湾の波音、麦田トンネル、本牧半島、ベイブリッジ、ルート16といったフレーズがちりばめられている。三角窓から車内に流れる心地よい風とガソリンのにおいだ。

横山剣はその歌詞の中のイメージとは裏腹にお酒を飲まない。どこへ行くにも移動はクルマで、作曲もクルマの中でレコーダー片手に鼻歌作曲だそうだ。なるほど、これがリアリティーの源泉なのか。

クレイジーケンバンドについては札幌在住でこのシリーズをいつも読んでいただいている厚別東のKさんから多くの情報を頂いた。彼は以前ファンクラブに所属していたそうだ。日夜「カージャケ」アルバムの発掘にご協力を頂いている。

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